●国交省が公示地価を発表。予測される今年の路線価の傾向

このほど、国土交通省が今年1月1日時点の公示地価を発表しました。それによると、今回の公示地価は「全国平均で全用途2年連続の上昇となった」としています。これを受け、税の専門家らは「土地の相続税評価額算定の基礎となる路線価も今年は昨年に引き続き上昇傾向を示すだろう」と予測しています。

 

国土交通省がこのほど発表した公示地価を用途別で見てみると、住宅地の価格は、東京、名古屋、大阪の三大都市圏と札幌、仙台、広島、福岡の地方四市で上昇傾向を示したものの、その他の地方圏の平均変動率が下落を示したため、昨年の下落から横ばいに転じています。

これについて国交省では「全国的に雇用情勢の改善が続く中、住宅ローン減税等の施策による住宅需要の下支え効果もあって、住宅地の地価は総じて底堅く推移しており、上昇の継続又は下落幅の縮小が見られる」としています。

また、商業地については、地方四市の平均変動率が4年連続で上昇となり、上昇幅も昨年より拡大して、三大都市圏の平均を大きく上回りました。こうしたことから全国的に2年連続の上昇となり、上昇基調を強めています。これについて国交省では「再開発事業等の進展による繁華性の向上や外国人観光客を始めとする国内外からの来街者の増加等を背景に、主要都市の中心部などでは店舗、ホテル等の進出意欲が旺盛である」と分析しています。

工業地の価格も下落を続けている地方圏において、地方四市の4年連続の上昇という頑張りが大きく貢献して、総体的には昨年の横ばいから上昇に転じました。

今回の公示地価の値は、納税者にとっても無視できないものがあります。とくに相続税については、土地の相続税評価額算定の基礎となる路線価が「毎年11日を評価時点として、地価公示価格、売買実例価額、不動産鑑定士等による鑑定評価額、精通者意見価格等を基として算定した価格の80%により評価する」とされていることから、今年の夏に発表される平成29年分の路線価も、全国的に前年よりも上昇すると予測されています。