5年間の分割でもらう補助金も交付決定通知日の属する事業年度に全額圧縮記帳OK

このほど、「5年間の分割でもらう補助金についても、交付決定通知日の属する事業年度にその全額が国庫補助金等の圧縮記帳の特例の対象となるのか」との自治体の補助金で自社倉庫を建設している会社からの問い合わせに対して、東京国税局が「差し支えない」と回答しました。

 

東京国税局に文書で問い合わせた会社は、倉庫業を営む法人(3月決算)で、A県B市に土地を取得し、その土地の上に自社倉庫を建設中です(平成293月末完成予定)。

この会社は、倉庫建設に際し、A県から補助金の交付を、また、B市から助成金の交付を受け、その倉庫を事業に使い始めた後、倉庫の取得に要する経費の一部に充てることにしています。B市から交付される助成金は、交付決定等の通知後、全額が一括で交付されますが、問題はA県から受ける補助金でした。交付決定等の通知を受けた後、5年間で分割交付されることになっているからでした。ただし、B市からの助成金も、A県からの補助金も交付決定通知を受けた時点で返還不要が確定します。

 同社は、両自治体からの補助金等について、法人税法第42条の「国庫補助金等で取得した固定資産等の圧縮額の損金算入」の規定を適用することにしていることから、このほど、東京国税局に次のような点について文書で質問をしていました。

具体的に同社は質問の中で、「本件補助金等について国庫補助金等の圧縮記帳の特例を受けることを考えているが、同条の規定による国庫補助金等の圧縮記帳は、その規定上、国庫補助金等の交付を受けた後に交付の目的に適合した固定資産を取得する場合が想定されている。しかし、法人税基本通達1022において、目的資産を先行取得した場合にも、国庫補助金等の交付を受けた事業年度において同特例を適用することができるとされている。そこで、本件補助金等について、次の@及びAのとおり解して差し支えないか。

@同規定には、国庫補助金等について国又は地方公共団体の補助金又は給付金その他政令で定めるこれらに準ずるものの交付を受けた場合に適用できるとされているが、B市から交付を受ける本件助成金についても、同項に規定する国庫補助金等に該当する。

A同規定には、国庫補助金等の「交付を受けた事業年度」において適用できるとされているが、本件補助金は、5年間で分割して支払を受けることとなるものの、その交付決定等の通知を受けた日の属する事業年度において、その全額が同規定による国庫補助金等の圧縮記帳の対象となる」との見解を示していました。

こうした質問に対して、東京国税局は「照会に係る事実関係を前提とする限り、貴見のとおりで差し支えありません」と回答しています。