●市販の会計ソフトを使って作成した帳簿書類の無許可電子保存を国税庁がけん制

国税庁がこのほど、同庁ホームページ内に掲載している「電子帳簿保存法Q&A」に、市販の会計ソフトを使って経理処理や申告書の作成などを行っている場合にも電子帳簿保存ができるのかどうかを解説した質問項目を新たに追加しました。

 

税務関係の帳簿書類は、紙で保存するのが原則とされています。しかし、事業規模が大きくなればその帳簿書類を保存するスペースを確保することも難しくなることから、政府は電子帳簿保存法を制定して、紙ではなく電磁的記録で保存することを認めています。

つまり同法では、「自己が電磁的記録により最初の記録段階から一貫して電子計算機を使用して作成する帳簿書類で一定の要件を満たすものは、紙による保存によらず、サーバ・DVDCD等に記録した電磁的記録(電子データ)のままで保存することができる」としていて、市販の会計ソフトを使って作成した会計帳簿や申告書などを紙に印刷せずに電磁的記録のまま保存することを可能にしているわけです。

今やパソコンと同じ機能を有するスマートフォンやタブレットが普及し、どこででも会計ソフトを起動することができる時代になったことから、納税者の中には、いちいち紙で印刷するのが煩わしく思う人も少なくありません。

そこで、国税庁は電子帳簿保存法の誤った解釈が広がるのを防ぐため、Q&Aに「市販の会計ソフトを使って経理処理や申告書の作成などを行っている場合には、国税関係帳簿書類の電磁的記録等による保存等は認められますか」とする質問を加えました。この質問に対して国税庁は「国税関係帳簿書類の電磁的記録等による保存等を行う場合は、法令で定められた要件を満たし、税務署長等の承認を受ける必要があります。したがって、税務署長等の承認を受けることなく、市販の会計ソフトを使用して、紙による保存等に代えて、電磁的記録等による保存等を行うことは認められません」と回答しています。